アルミのなべを使っていると、料理にとけ込んだアルミが脳に蓄積し、
アルッハイマー病の原因になる……。
そんな説を何かで読んだことのある人、
驚いてアルミなべを使うのをやめたという人も多いのではないだろうか
厄アルツハイマー病の原因が、アルミニウムが脳に蓄積することというのは、
三○年近く前から指摘されていることだが、
ではアルミなくがアルツハイマー病の元凶かというと、
どうもそうではなさそうだ。
まず、アメリカのFDA(食品医薬品局)の試算では、
人間のアルミニウムの摂取量は一日あたり、
天然の食品から九~一四ミリグラム、食品添加物から二○~五○ミリグラム、
調理器具から二・五ミリグラム、水道水から一ミリグラム。
つまり、人間の口に入るアルミは大半が食品添加物からで、
アルミのナベから溶けだしたものは微々たるものだということになる。
それに、脳にアルミが蓄積する原因を、
単純にアルミのせいといい切ることはできない。
マグネシウムが不足していると、
アルミがマグネシウムのかわりに脳に送られてしまうと考えられており、
アルミをとったためというより、マグネシウムの不足が原因という可能性が高いのだ。
また、人工透析によるアルミが原因で多発した痴呆症が、
アルツハイマー病とは異なることが明らかになっている。
さらに、多量のアルミを含む胃潰傷の薬を飲んでいる人に、
とくにアルツハイマー病が多いというわけでもない。
これらの点からも、アルミのなべを極端に怖がる必要はなさそうだ。